2年間「お金持ちになりたい」と言い続けた女子高生が、初めて動いた。
少女ど素人伝説、開幕。——なお、伝説の気配はまだ無い。
2年間、「お金持ちになりたい」と言い続けている女子高生がいる。
今のところ、お金持ちになる片鱗は見えていない・・・。
ひょんなことから、私はその子に、アプリ作りを教えることになった。
私「教材、読んだ?」
JK「読みました」
私「全部理解できた?」
JK「はい、理解できました」
私「じゃあ、もう授業いらんやん(笑)」
初回の授業は、開始数分で終了の危機を迎えた・・・
なぜ私が女子高生にアプリ作りを教えているのか
少し時間を巻き戻す。
私は『アプリ作りの教科書』という教材をBrainで書いている。先に言っておくと、これは私の商品だ。売れると私にお金が入る。
この連載は、その教材を使った授業の記録でもある。ただしこの連載の主役は教材ではない。冒頭の彼女だ。
教材を買ってくれた方に、たまたま高校生の娘さんがいた。
それが彼女である。「お金持ちになりたい」は、2年前から言っているらしい。
夏休みで時間のあった私が、教えてみることになった。
この連載では彼女を「ど素人JK」と呼ぶ。
アプリ開発経験ゼロ、ビジネス経験ゼロ、自分の商品を売った経験ゼロ。
名前のとおりのど素人である。
初回面談。完璧なゼロ地点
面談の日。本人は、親から今回の話をほぼ聞かされていなかった。
もちろん、教材も読んでいない・・・。
「お金持ちになりたい」以外、何も始まっていない。
完璧なゼロ地点だった。
私は聞いてみた。
私「周りでAI使っている子いるの?」
JK「いない」
私「他の子は何しているの?」
JK「勉強」
私「勉強したら、知識でAIに勝てるかな?」
JK「勝てない」
そう、勝てないのだ。詰め込んだ知識の量で競う勝負は、これからどんどん意味がなくなっていく。
私「周りでAI使っている人がいないなら、アプリを作ったり、AIに指示をきっちり出せたら、金持ちになれる確率上がると思わない?」
JK「思う」
ここで私は、自分で作ったクイズアプリを見せた。アプリ開発の用語を効率よく覚える方法を、1つのパッケージにしたものだ。
私「中身を変えたら、ほかの学習も効率上がると思わない?」
JK「思う。テスト問題とか入れたら、テスト勉強がはかどるかも」
私「でしょ」
まだ何も教えていないのに、もう使い道を思いついている。
面談の最後、彼女は言った。
JK「教材を読んできます」「作りたいアプリを考えてきます」
そして冒頭に戻る
迎えた第1回。それが冒頭の「はい、理解できました」である。
本当だろうか・・・💦
この講座では最初に、自己評価のチェックシートを書いてもらうことにしている。アプリで稼ぐまでに必要な5つの力について、「いまの自分」に一番近い状態を5段階から選ぶものだ。
彼女の受講前の自己評価は、こうだった。
並べると、1、2、3、2、2💦
全部理解できたという割に、自分で選んだ状態はずいぶん慎重だった。
念のために言うと、彼女が特別なわけではない。
「読んだ」、「分かった気がする」と「自分で使える」は、それぞれ別物だ。
教材を読んだだけで誰でも作れるようになるなら、世の中はもっとアプリで溢れている。
この 1、2、3、2、2 が8週間でどう変わっていくのか。
それを見届けるのが、この連載だ。
ちなみに私は、これをサクセスストーリーにする予定で書き始めている。
あくまで予定である。
なるかどうかは、本人次第だが。
ところで、宿題はやってきたのか
やってきていた。
JK「作りたいアプリ、考えてきました」
彼女が持ってきたのは、私が予想していたより、ずっと筋のいいアイデアだった。
ただ、その話をする前に。
まずは一度、アプリを動かしてみてもらうことにした。
その話は、次回。
——ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
裏話をひとつ。
この連載では「本人が言っていないこと・していないことは書かない」というルールを自分に課しています。
「全部理解できました」と自己採点のギャップも、面白おかしくするためではなく、「読んだ」「分かった気がする」「自分で使える」の3つは別物だ——という、大人の私たちにも刺さる話として書きました。
次回は、彼女の作ったアプリが初めて動いた日の話。反応は、2文字でした。
(note でも連載中です →
https://note.com/nagara_takumi/n/n7127613425b6?sub_rt=share_pw)
この連載は、実在する女子高生の学習過程を、本人・保護者の同意のもと個人が特定されない形で記録しています。会話は意味を変えない範囲で整理しています。
(第1話・了)





タクミさん、こんにちは。
新たな天才女子の伝説、開幕というわけですね。
続きが楽しみです!
若い女子のアンテナって素晴らしいから
どんなアイデア持ってくるのかわくわく